2006-08-01から1ヶ月間の記事一覧

アルディッティSQ+ケージ+白井剛『アパートメントハウス1776』(津田ホール)

に行った。前半がアルディッティ弦楽四重奏団による演奏。曲目はベートーヴェンの大フーガ、細川俊夫『花の妖精―弦楽四重奏のための』(2003)、西村朗『弦楽四重奏曲 第2番「光の波」』(1992)。売り文句は"世界最高の現代音楽カルテット"というアルディッティ…

54 46 That’s My Number

Steinbeck, J., 1937, Of Mice and Men : 大門一男訳『二十日鼠と人間』,1953,新潮文庫

読了。小説としては途中からどんどんと微妙な感じになっていくのだが、しかし読ませる力は一向に衰えず、最後まで大変面白く読めた。この「小説としては」というのは心理への共感とかまあそんな類のことだけれども、「(有り体に言って)頭の悪い人間が主人…

Silver and Gold

Engels, F., 1884, Ursprung der Familie, des Privateigentum und des Staates: 西雅雄訳『家族・私有財産及び国家の起源』,1929,岩波文庫

読了。エンゲルス。タイトルどおり、家族と私有財産と国家の起源を相互に密接不可分な関係を持ったものとして論じている。階級闘争に男女間の闘争を絡めるその絡め方など、第二波フェミニズムやマルクス主義フェミニズムなど懐かしい言葉が頭をよぎる。しか…

Lina

2006,『別冊宝島 最後のタバコ論争!』,宝島社

読了。「愛煙派vs嫌煙派」と銘打って、すれ違う二者の議論の歯車を噛み合わせてやる、という大変ありがたい御本であった。各論者が言っていることに特に目新しさはないものの、編集部の書く「地の文」には気になる部分が多い。ある程度頭の良い奴がこういう…

Superstar

テリー・ギリアム監督 2005『ローズ・イン・タイドランド』(脚本:テリー・ギリアム / トニー・グリゾーニ、出演:ジョデル・フェルランド / ジェフ・ブリッジズ / ブレンダン・フレッチャーほか、カナダ / イギリス、カラー)

を観に行った。恵比寿ガーデンシネマ。完璧であった。あまりに完璧だったのでどこにどうやって言葉を挿し込んで良いのか分からない。バランスか。バランスというものから最も遠い、ある種のキッチュの祭典としての映画であるという見方に陥りがちではないか…

太陽の瞳

セレノグラフィカ『それをすると』『終わらない段落』(振付:隅地茉歩、シアタートラム)

を観に行った。あまり面白くなかった。もちろんところどころ面白いフレーズがなかったわけではないが、総体としてはどうも。トヨタコレオグラフィーアワード2005年「次代を担う振付家賞」を受賞した『それをすると』には疑問が残る。クラシック音楽に特徴的…

Images

『"see you in a dreams" in concerts』(江東区森下文化センター多目的ホール)

に行った。大友良英 produces さがゆき sings、ということで、演奏者が豪華すぎたので行ってきた。ピアノ渋谷毅、ギター山本精一(あと歌いまくっていたのは聴けてよかった)、オルガン・ハーモニカ近藤達郎、ベース・リコーダー等栗原正己、チューバ・リコ…

What planet is this!?

クリストファー・サドラー / ロイド・プライス監督 2002『ウォレスとグルミットのおすすめ生活』(脚本:ニック・パーク / クリストファー・サドラー / ロイド・プライス、音楽:ジュリアン・ノット、イギリス、カラー)

を観た。NHKで放映したものの録画。十話オムニバス。我が熱愛するウォレスとグルミットシリーズの初期三作『チーズ・ホリデー』『ペンギンに気をつけろ!』『危機一髪!』の連続放映の合間に十話がコマ切れで挿入されるという放映形態は作品という概念に対し…

Word of Mouth

小谷野敦編著,2005,『禁煙ファシズムと戦う』,ベスト新書

読了。ちなみにこの記事をエントリーするときにかかっていた曲がKing Crimsonの"21st. Century Schizoid Man"であった。かつて「21世紀の精神異常者」と訳されていたものが「21世紀のスキッツォイド・マン」となって云々。スキッツォイドとは凄いな。最近で…

21st. Century Schizoid Man

伊佐山芳郎,1999,『現代たばこ戦争』,岩波新書

読了。やー、戦争だ戦争だ。戦争だそうだ。微妙なところだが、一応、分煙を主張するスタンスである、と読んだ。しかし微妙である。基本的にはアンチたばこの立場から書かれている。うーん。

Sad Sad Sad

川本敏編,2001,『論争・少子化日本』,中公新書

読了。タイトルからして、つまり「なぜ少子化について論争しなければならないのか」というところからして注意が必要、ということがこの本に書いてあるわけではない(読みにくい文章だ)。ただこの本を読むときにそういう話をする、という話である。二十本程…

Triple Quartet: Third Movement

神里達博,2005,『食品リスク―BSEとモダニティ』,弘文堂

読了。日本におけるBSE問題と、BSE研究(こちらは世界的な)、両者の展開を丹念に追っていく内容。面白い。BSEという存在の特異性なども勉強になった。勉強になった、とか不用意に書いてはいけないのかしらとも思った(何らかの対象を実体視する、または素朴…

Love Me Two Times

『P-ブロッインストアライブ』(青山ブックセンター本店)

に行った。P-ブロッを聴くために、ABCまで行ったのだった。そして、行ってよかった。全体的にアンサンブルに不安定さがあった(練習不足ではないか、と邪推)ものの、それでも大変に楽しかった。ミニマル風の一曲目、序曲らしい序曲であった二曲目、現代音楽…

犬が行く

住明正,1999,『地球温暖化の真実』,ウェッジ

読了。凄いタイトルだ。しかしまぁこの「真実」みたいなことに対するスタンスの取り方ということを考えれば、全然凄くない、普通のタイトルだとも言える。ちなみにこの本の後半に所収されている対談の適当さ加減は目に余る。適当な理系。どうする文系。うー…

ブラック・ラブ・ホール

池田清彦,2006,『環境問題のウソ』,ちくまプリマー新書

読了。とにかくバカとかアホとかそんなことばっかり書いてある。何がバカで何がアホか、まぁとにかくあれだ。そういう本だ。でもとにかくこの人は本気で書いているのだろう。環境問題なんてウソだって。環境問題ホントだよって言う人たちも本気だろう。ウソ…

Suite: Dazzling Dance