神里達博,2005,『食品リスク―BSEとモダニティ』,弘文堂

読了。日本におけるBSE問題と、BSE研究(こちらは世界的な)、両者の展開を丹念に追っていく内容。面白い。BSEという存在の特異性なども勉強になった。勉強になった、とか不用意に書いてはいけないのかしらとも思った(何らかの対象を実体視する、または素朴に真理論にコミットしている咎により、とか何とか)が、まぁいいや。単純にスリリングで、面白かったのだった。そして何より「科学」とか「真理」とかに対する、著者の取るスタンスが素晴らしい(もちろんexplicitに示されている箇所はほとんどないが)。