2006-11-01から1ヶ月間の記事一覧

テイラー・ハックフォード監督,2004,『Ray レイ』(出演:ジェイミー・フォックスほか、アメリカ、カラー)

をDVDで観た。音楽だけは素晴らしい。と言うのさえもはばかられる。というか、それこそがはばかられる。まぁ映画自体は終わり方とか本当にひどい、と言うと口が汚れるから言うのもいやだわ、というくらいのものだが、そういう映画に対して「音楽はよい」と言…

海の薔薇

Psathas, G., H. Garfinkel, H. Sacks and E. Schegloff.(=1989,北澤裕・西阪仰訳『日常性の解剖学―知と会話』マルジュ社)

読了。一次データと接触し概念を構成すること、あるいは現在までの研究史に対する応答と自身の位置づけや、ディシプリンにおける意義と展望など、アカデミズムにおける専門性というものについて考えると、わりと皮肉な笑いがこみ上げてくる。まぁ笑っている…

My Rifle, My Pony And Me

押井守監督,2004,『イノセンス』(原作:士郎正宗,出演:大塚明夫 / 山寺宏一 / 田中敦子 / 竹中直人ほか、日本、カラー)

を観た。DVDで。前作『攻殻機動隊』よりもまだ好ましい感じがしたのは、少佐の出番が少なかったからだと思う。あの辺の「本当に現実?」みたいなせりふは本当にもうよしてくれよという感じで、たとえば、「全部どうでもいい」と言明することは、不可能だ。そ…

『仏像 一木にこめられた祈り』展(東京国立博物館平成館)

に行った。評判通りわりと人が出ていたが、仏像なのでなんだか大丈夫。先日酒の席で倫理学やってる人が酔って「仏性」がどうこう言っていたのを思い出していたが、しかし結局仏性がどういうものなのか、イメージを抱いたり勘違いしたりすることすら出来ずに…

Pilgrim

ナンシー・メイヤーズ監督,2003,『恋愛適齢期』(出演:ジャック・ニコルソン / ダイアン・キートン / キアヌ・リーブス,アメリカ、カラー)

を観た。DVDで。50過ぎのバツイチ売れっ子脚本家(ダイアン・キートン)が、老いに若きにもてもて(それぞれジャック・ニコルソンとキアヌ・リーブス)、という話。ストーリーとか本当にひどいな、というか、ストーリーなんて評価の対象にするほうがおかしい…

コックと泥棒、その妻と愛人;欲のパラフレーズ

フェデリコ・フェリーニ監督,1960,『甘い生活』(音楽:ニーノ・ロータ,出演:マルチェロ・マストロヤンニ / アニタ・エクバーグ / アヌーク・エーメ,イタリア=フランス,モノクロ)

を観た。VHSで。昔の放送録画なのでCMが入るのだが、3時間のあいだに3回だけで、少ない。凄く程よいタイミングで、CM。CMが入るとちょっとのびをしたりお茶をいれたり出来るので、休みなく観るよりも贅沢な感じがするのは、これは倒錯だろうか。で、映画のほ…

Star Star Star

フェデリコ・フェリーニ監督,1963,『8 1/2』(音楽:ニーノ・ロータ,出演:マルチェロ・マストロヤンニ / アヌーク・エーメ / クラウディア・カルディナーレ / サンドラ・ミーロほか、イタリア、モノクロ)

を観た。ベータで。もうわりと最初の方から嬉しくなって、あぁ。これではまるで多幸症ではないか。自分で相好を崩しているのが分かる(素晴らしさのほかに、ほかにというか完全にアディッショナルなかたちで、おちゃめだ、と思ったのだった)。自分がまだ観…

Lookin’ Out Forever

Giddens, A., 1976, New Rules of Sociological Method, London: Hutchinson & Co.(=1987,松尾精文・藤井達也・小幡正敏訳『社会学の新しい方法規準―理解社会学の共感的批判―』而立書房.)

読了。ギデンズの前掲書とは二冊でセット、というような内容。こちらの方が内容が難しい雰囲気なので読み飛ばすのにも時間がかかるが、実は同じことを繰り返し言っている。それにしても『社会学』の第5版日本語訳が出たとか書いたけどあれはどうやら事実誤認…

東京は夜の七時

好井裕明編,1992,『エスノメソドロジーの現実〜せめぎあうと』世界思想社

読了。エスノメソドロジー村の住人か。と考えると、セクシュアリティ村の住人がいたりナショナリズム村の住人がいたりするのはそれはそれで面白い。ショスタコーヴィチ村の住人とかトリュフォー村の住人とか、要注意だ。何か危ない気がする。菊地成孔村、宮…

Mow Deck In Eye

山田富秋・好井裕明編,1998,『エスノメソドロジーの想像力』せりか書房

読了。最後の章でギブソンの話が大々的に出てきて、それがとても面白い。ピタゴラスイッチに出てくる(最近出てこないけど)、人間のからだのいくつかの点の動きだけを取り出して、それで何をしている人か当てるみたいなことというのは、動的知覚論において…

モダン・ラバーズ

『世界のCMフェスティバル2006 IN TOKYO』(新宿ミラノ1)

に行った。オールナイトで世界のCM500本を観る。そして振舞い酒を飲む。観る。寝る。飲む。観る。寝る。寝る。そして午前6時、歌舞伎町の深更たるところの朝ぼらけのなか帰途につく。終わってみれば、インデックスなしで思い出せる記憶がほとんどないことに…

Willow Weep For Me

Giddens, A., 1977, Studies in Social and Political Theory, London: Hutchinson & Co. (=1986,宮島喬・江原由美子・森反章夫・儘田徹・本間直子・田中秀隆・百々雅子訳『社会理論の現代像〜デュルケム,ヴェーバー,解釈学,エスノメソドロジー』みすず書房.)

読了。最近『社会学』第5版の日本語訳が出て、色々と世人の口の端に上ることの多いギデンズである。言及・引用している文献が質量ともに凄いことになっていて(つまり、報告書とかそういう質的にぬるいものをたくさん引用しているというわけではなく)、圧倒…

Jacqui

山田富秋・好井裕明・山崎敬一編訳,1987,『エスノメソドロジー―社会学的思考の解体』せりか書房

読了。まだ読んでなかったのかって感じだったので、ざっと。所収のサックス「ホットロッダー」は泣ける論文であった。

A Taste Of Honey

『若林圭子リサイタルVol.4』(銀座博品館劇場)

に行った。大変特徴的な観客層で、同行した人が「生活にずいぶん余裕がありそうな」人たちと評したのは言い得て妙である。しかしそれにしても超絶のうまさ。特定の箇所でいつもピッチが低いように聞こえたのだが、それはもしかしたらシャンソンに固有の音階…

ラウル・ルイス監督,2006,『クリムト』(主演:ジョン・マルコヴィッチ、オーストリア・フランス・ドイツ・イギリス、カラー)

を観た。銀座シネスイッチ。うーん。こういう映画の観方はよく分からない。しかしヴェロニカ・フェレという女優が鼻をひくひくさせたりするのが本当にかわいくて、ちょっとびっくりした。あのビョークみたいな人はいったい誰に似ているのか、思い出せない、…

SATIN DOLL

コスモル『藻屑踊』(作・演出:石橋和加子、下北沢OFF・OFFシアター)

に行った。自分が言ったりやったりすることが他人には伝わっていないのだな本当に、と最近はそんなことばかり考えている。いまさらそんなこと、あまりにナイーブに過ぎますぞ、と言われると、まぁそれはそうなので、そうなのである。もちろんそんなにナイー…

屋上の飛行機凧