アルディッティSQ+ケージ+白井剛『アパートメントハウス1776』(津田ホール)

に行った。前半がアルディッティ弦楽四重奏団による演奏。曲目はベートーヴェンの大フーガ、細川俊夫『花の妖精―弦楽四重奏のための』(2003)、西村朗弦楽四重奏曲 第2番「光の波」』(1992)。売り文句は"世界最高の現代音楽カルテット"というアルディッティ、ベートーヴェンよりあと二曲のほうがやはりよい。というかベートーヴェンは難しいのだ。本当に。現代曲二曲は曲としては別に特に感心しなかったのだが、しかし駄目駄目ということもなく、良作(佳作以上名作以下というか)。武満の弦楽のためのレクイエムを生で聴きたくなった。休憩を挟んで後半はイヴェントタイトルでもある、ケージの『44のハーモニー(ダンス・ヴァージョン)〜アパートメントハウス1776』〔日本初演〕である。困ったことに曲についてほとんど何も覚えていない。白井剛は(ところで白井剛はいつになったらはてなキーワードに登録されるのだろう)曲を大事にして、曲より前に踊りが出てしまわないように細心の注意を払っていたとは思うのだが、それでも曲を覚えていないし、一方で白井剛にはもっと踊ってほしかったという欲求不満が残っている。持ち味である映像は普通によかったし、踊りももちろん素晴らしく、特に構成の練られ方には感心したが、それにしても。企画としての難しさか。まぁしかし白井剛の身体は本当によい。