2005-12-01から1ヶ月間の記事一覧

ティム・バートン監督 2005『ティム・バートンのコープスブライド』(主演:ジョニー・デップ/ヘレナ・ボナム=カーター、音楽:ダニー・エルフマン、アメリカ、カラー)

を目黒シネマで観た。入り口に置いてある手書きの看板からして既に素晴らしいスタッフを擁する映画館であることが分かるが、しかし階段の途中にもロビーにもこれでもかというほど映画への愛があふれていてなんだかまだ何も観ていないのに楽しいような幸せな…

Blue Mountain

『写真展・岡本太郎の視線』(東京都写真美術館)

の「特別鑑賞会」に行った。特別鑑賞会という名前だが結局は予想通りのオープニングで、しかも一度もその類のレセプションに行ったことがない身であるにもかかわらずあらゆる式の進行や話される内容や会席者の構成、行動に至るまでが全て予想できるものだっ…

Cherry Pink And Apple Blossom White

『吾妻橋ダンスクロッシング』(構成:桜井圭介、アサヒ・アートスクエア)

を観に行った。年末コンテンポラリーダンス見本市、かと思いきや意外とそうでもなかった。ほうほう堂×チェルフィッチュは多少期待はずれ。ほうほう堂はなにかもうひとつ足りない気がする。ボクデス&チーム眼鏡はなかなかかっこよかったが、スーツと眼鏡にだ…

ヘッセ 1951『デミアン』(高橋健二訳)新潮文庫

読了。何というか。精神性の高さ。というか。読んでいて途中からちょっと困ってしまったが、まぁ前半部分などは『車輪の下』に似た感じで、イニシエーションの物語としては非常に良いと思った。この日はその後、

Section VI

新国立劇場バレエ公演『くるみ割り人形』(振付:マウリス・プティパ/レフ・イワーノフ、作曲:ピョートル・チャイコフスキー、演出:ガブリエラ・コームレワ、新国立劇場オペラ劇場)

を観に行った。お客さんはかなり入っていて(総じてマナーは悪い、ただし右隣に坐っていた男性はちゃんとオケが鳴り止むまで拍手しなかったり、頗る感じが良かった)、年末くるみ割り人形の威力を思い知る。さて、道具もファンシーなら演出もファンシーで、…

『シュテファン・バルケンホール〜木の彫刻とレリーフ』展(東京オペラシティアートギャラリー)

に行った。日本におけるドイツ年ということで色々なドイツのものが百花繚乱だか百家争鳴だかとにかく有象無象の今日この頃であるが、このバルケンホールはなかなかよかった。やはり彫刻の持つ力というのはなかなか一筋縄ではいかないものがある。バルケンホ…

Walzer Op.143

『第39回ロスガラチェロス定期演奏会』(新橋ヤクルトホール)

に行った。楽しかった。高校の同級生が本当に本当にうまくなっていて、うん。何だろう。名状しがたい感情というか、ちょっと昔の気持ちを思い出した。

Chasin' The Bird

フランシス・フォード・コッポラ監督 1975『ゴッドファーザーPART II』(主演:アル・パチーノ/ロバート・デ・ニーロ、アメリカ、カラー)

を数年ぶりに観た。二回目の今回はDVDで。よく覚えているような色々忘れているような不思議な感覚を覚えたが、そんなことより何より、第一作ほどではないにしろ素晴らしい映画であった。観た直後は、ただひたすら「孤独」という主題を描かんがために撮られた…

昼のトレヴィの噴水

1993『アメリカ名詩選』(亀井俊介・川本皓嗣編)岩波文庫

読了。うーん。原語が左ページで対訳が右ページ、という構成になっているが、なかなかなぁ。外国語を読むというときに、詩は最難関なのではないか。というわけで基本的に日本語ばかり読んでいた。たまに心に沁みるものがあると、思わず宙空のあらぬところを…

Le Sacre du printemps;Partie 2

レパートリーの創造2005『ソウル市民』(作:平田オリザ、演出:フレデリック・フィスバック、シアタートラム)

を観に行った。以前やはりパブリックシアターで上演したジュネの『屏風』を演出した演出家が、今度は平田オリザをやるということでチケットを取ったのだが、なかなかすれすれな感じで面白い。舞台も面白く、イリハケのやり方も面白く、演出も面白かった。平…

Come in Alone

『ドイツ写真の現在』展(東京国立近代美術館)

に行った。なんだかよく分からない安さ(大学生\350)で入れたが、内容はすこぶる充実していてお得感満点。もちろんティルマンス目当てで行ったのだが(そしてティルマンスはやはり素晴らしかったのだが)、ベルント&ヒラ・ベッヒャーのシリーズやアンドレ…

Come Together

新国立劇場『ホフマン物語』(作曲:オッフェンバック、演出・美術・照明:フィリップ・アルロー、テノール:クラウス・フロリアン・フォークト、バリトン:ジェイムズ・モリス、新国立劇場オペラ劇場)

を観に行った。アンドレア・シェニエで休めの席が売切れてしまっていたのを思い出し、チケットセンターの開業時刻ちょっと前に当日券を買いに行ったのだが、すでにお年寄りを中心として20人ほどが並んでいた。げんなり。最初の5人くらいでZ席が売り切れ、自…

桃唄309『ファイブ・ミニッツ』(戯曲・演出:長谷基弘、中野ザ・ポケット)

を弟に誘われて観に行った。開演前にお腹が空いたので、会場近くのお惣菜屋さんで半額になっていたてんぷらを歩きながら食べた。おいしかった。なかなかおいしかった。おりしもこの日は午前の授業が現代演劇のフィールドワークだったので余計そんな風に見え…

No Woman No Cry

ポール・オースター 1996『孤独の発明』(柴田元幸訳)新潮文庫

読了。面白い。訳者の功績も大変大きいと思われるのだが、文体が大変よい。多用される体言止めもまったくいやみでなく、孤独と意識と語ることと語ろうとすることと、その周りをぐるぐるまわる文章と、とにかく素晴らしい。と、これでは何が素晴らしいのだが…

Penguin Cafe Single