Giddens, A., 1977, Studies in Social and Political Theory, London: Hutchinson & Co. (=1986,宮島喬・江原由美子・森反章夫・儘田徹・本間直子・田中秀隆・百々雅子訳『社会理論の現代像〜デュルケム,ヴェーバー,解釈学,エスノメソドロジー』みすず書房.)

読了。最近『社会学』第5版の日本語訳が出て、色々と世人の口の端に上ることの多いギデンズである。言及・引用している文献が質量ともに凄いことになっていて(つまり、報告書とかそういう質的にぬるいものをたくさん引用しているというわけではなく)、圧倒されそうになるが、別にされない。ある知識を前にして、その背後にそれを裏付ける後背地としての蓄積された知識があると思うのは、多分に権威主義的だ。まぁ権威主義でも別に構わないっちゃあ構わないのだが、むやみやたらに尊敬するのは相手に対して失礼だし、下品だ。