山田富秋・好井裕明編,1998,『エスノメソドロジーの想像力』せりか書房

読了。最後の章でギブソンの話が大々的に出てきて、それがとても面白い。ピタゴラスイッチに出てくる(最近出てこないけど)、人間のからだのいくつかの点の動きだけを取り出して、それで何をしている人か当てるみたいなことというのは、動的知覚論において有名(らしい)なパッチライトをつけた人を観察する実験とまったく同じなのだな。あとはアフォーダンスの観点から語られる生態学的ニッチという概念は、今西錦司のいわゆる棲み分け進化論を連想させ、大変興味深い。ただし今西進化論に比べるとまだ機械論のにおいが強いというか、ダーウィニズムに近い感じがする。