ナンシー・メイヤーズ監督,2003,『恋愛適齢期』(出演:ジャック・ニコルソン / ダイアン・キートン / キアヌ・リーブス,アメリカ、カラー)

を観た。DVDで。50過ぎのバツイチ売れっ子脚本家(ダイアン・キートン)が、老いに若きにもてもて(それぞれジャック・ニコルソンキアヌ・リーブス)、という話。ストーリーとか本当にひどいな、というか、ストーリーなんて評価の対象にするほうがおかしいのかもしれないが、それにしても、えーっ、と思ったのだった。他に取り立てて擁護すべき点もなかった。本当に、不真面目はよしてほしい。もっとまじめに!自分で自分のやっていることが「あーこれちょっとまずいかもな」と思っている場合は、実は本当は凄くまずくて、「甘ったれた育ちの悪いゲスがへらへらしながら、見るに堪えない欺瞞でもって厚顔無恥にも媚びを売りつつ他人を食い物にしている」という事態になっているかも知れないのである。恥を知れ!今日はいい、明日もいい、その次の日もいいかもしれないが、そのさらに次の日はどうする?自分のおつむがよろしくないことを思い出して、自分で分かっている部分だけでもまじめに何とかした方がいい。自分で自分に言い訳できないくらいまじめに!まじめさというのは、まじめな状態やまじめな行動やまじめな感情ではなく、「まじめに」という意志である。状態行動感情に関係なく、どう意志するかだ。「君たちのひげや眉ほど硬いものはこの世に他にないだろう、なぜなら君たちのその鉄面皮から生えてくるのだから」という、落語由来のフレーズがいつも頭をよぎって、そして胃が痛くなる。