2006-06-01から1ヶ月間の記事一覧

新国立劇場『ジゼル』(振付:ジャン・コラリ / ジュール・ペロー / マリウス・プティパ、作曲:アドルフ・アダン、新国立劇場オペラ劇場)

を観に行った。パリオペラ座のエトワール、クレールマリ・オスタ(凄い名前だ)を目当てに行ったのに、キャストが変更になっていた。がっかり。しかし良い席だった。そしてロマンティックバレエであった。やっぱりクラシックが好きだけれども、それでもジゼ…

AKIRARETA

タカハタ秀太監督 2004『ホテル ビーナス』(出演:草磲剛 / 中谷美紀 / 香川照之ほか、日本、カラー)

をDVDで観た。なんだ。ストーリー展開が陳腐だ。そして意味不明だ。さらに悪いことにおそらくそれは全部、真剣に映画を作った結果なのだ。悲劇ぶった幼稚なセンチメンタリズム、とまでは言わないが、脚本の人間観が未成熟である。困ったものだ。映像も「分か…

火薬の匂い彼女の味

『With Neighbor's Karaoke』(吉祥寺GRID605)

に行った。当日夕方いきなり「キャンセルが出てチケットが用意できた」という旨のメールが届いて、同行者を見つけるためにかなり色々な知り合いに電話をしてしまった。恥ずかしい。そしていくたりかの人の信用を損ねたのではないかという気もする。無念。ち…

ムトウユージ監督 2005『クレヨンしんちゃん 伝説を呼ぶブリブリ3分ポッキリ大進撃』(原作:臼井儀人、日本、カラー)

をDVDで観た。もはやストーリーの奥行きや深みなどどうでもいいのか。というかストーリーはほとんど展開しないのでわりと間延びして途中でかなり退屈する。しかし最後はクレヨンしんちゃんの映画の本質である実存主義が爆発し、「ほかのどこでもないここで、…

WORRIED ABOUT YOU

夏目 漱石,1975,『道草』,ほるぷ

読了。箱型のカバーが二重についていたり装丁が凝っているなと思ったら(画像参照)、駒場にある日本近代文学館が初版本を復刻したものだったようだ。夏目漱石はほとんど読んでなくて、『坊ちゃん』くらいしか思いつかないくらいだが、しかしまぁなんとも感…

Out To Lunch

クエンティン・タランティーノ監督 2003『キル・ビル』(出演:ユマ・サーマン / ルーシー・リュー / サニー千葉 / 栗山千明 / 麿赤兒ほか、アメリカ/日本、カラー)

をDVDで観た。誰だ!大して良い映画じゃないなんて言ったのは!という感じで、よい映画であった。挿入されるアニメも良いアニメだった。ゴーゴー夕張!

うなずかない男

『ヨロヨロン束芋』展(原美術館)

に行った。初めての原美術館、束芋。最初はドローイングとかよく分からなかったのだけれど、インスタレーションをいくつもみるうちになんだかだんだん。繰り返しあらわれるモチーフ。手と足(というよりは指、とその付け根としての手、であって、手のひらや…

ひょうたんからこま

『角海老ボクシング』(後楽園ホール)

を観に行った。ボクシングジムに通っている(ということが判明した。と思ったが実は昔聞いたかもしれない)後輩に連れて行ってもらった。一週間のうちに二度も後楽園ホールに行くとは思わなかった。ボクシングとプロレスを比べるのはどうかと思うが、どちら…

Casual Match

横山 秀夫,2005,『顔 FACE』,徳間文庫

読了。「父に借りる大衆小説」シリーズ第2弾は横山秀夫(第1弾は宮部みゆき)。しかし何がどうしてこんなに軽いのか。読んだんだか読んでないんだか分からん。そしてこういうストーリーというのがよくできているのかそうでないのか分からん。これがよくでき…

サンダーバード・ヒルズ

『カルティエ現代美術財団コレクション展』(東京都現代美術館)

に行った。たのしー!と叫びたい衝動に何度もかられる、素晴らしい展覧会であった。もちろん楽しいだけではなくて「よさ」という価値体系に照らしてみてもまったくよい展覧会であったのだが、美術展であまり楽しくなることがないもので、楽しさが先に立つ(…

CATCH 22

三島 由紀夫,1952,『愛の渇き』,新潮文庫

読了。三島由紀夫はもともと好きだったが、しかしもっとも好きな作品かもしれない。ちがうかもしれない。もう少し経ってからまた思い出してみよう。主人公の心理の絶妙な屈折(と名づけられねばなるまい。表面的には。)が非常にたくみに描写されていて、小…

Glory Days

新日本プロレス(後楽園ホール)

を観た。プロレス好きの同僚に連れて行ってもらったのだが、すげー。面白い。あれは普通言う意味でのスポーツではなくて、かと言って何の戦いもないわけではないのだが、では何が戦っているのかと言うと、すぐれて文化的な(あるいは社会的な)何か同士の戦…

ガラシ×ク・ナウカ『ムネモシュネの贈りもの』(演出・構成:ユディ・タジュディン、出演:美加理、大道無門優也ほか、下北沢ザ・スズナリ)

を観に行った。客入れが無意味に不親切な感じだったが、意味があったのだろうか。インドネシアのテアトル・ガラシと日本はク・ナウカの共同制作。ガラシの役者たちのからだがひたすら素晴らしい舞台であった。ガラシのからだは凄く良い。アフタートークによ…

HAVE YOU EVER

吉行 淳之介,1978,『夕暮まで』,新潮社

読了。誰かから吉行淳之介がいいというような話を聞いた直後に古本屋でなかなか綺麗な箱型カバーのついたものを見つけたので購った一冊である。吉行淳之介といってまず最初に思い浮かぶのはドラマの「あぐり」であるという困った状況(別に困っちゃいないが…

Jingle Bells

Vian, Boris, 1946, J'irai cracher sur vos tombes, Paris: Scorpion. 伊藤守男訳『墓に唾をかけろ』,1979,早川書房

読了。黒人の新進作家ヴァーノン・サリヴァン著、ボリス・ヴィアン訳、といういわゆる偽書として出版され50万部売れ、風俗紊乱の廉で発禁。処女作。原題を直訳すると「俺はお前たちの墓に唾をかけるぞ」。男女の絡み、というかその周辺、経緯などの描写はさ…

Peche A La Mouche

山口雄大監督 2002『地獄甲子園』(原作:漫☆画太郎、出演:坂口拓 / 伊藤淳史ほか、日本、カラー)

をDVDで観た。「ひどい」と言うのは容易い。しかしある種のモンティ・パイソンののりで一本映画を撮ってしまったとしたら多少罪は軽くなる気もする(ただしモンティ・パイソンはそのテンポ感が命なのであって、ひとつのノリで一時間以上続けるのはやはり無理…

SI JAMAIS