『カルティエ現代美術財団コレクション展』(東京都現代美術館)

に行った。たのしー!と叫びたい衝動に何度もかられる、素晴らしい展覧会であった。もちろん楽しいだけではなくて「よさ」という価値体系に照らしてみてもまったくよい展覧会であったのだが、美術展であまり楽しくなることがないもので、楽しさが先に立つ(実は楽しいのとよいのはあまり違わないのかも知れないし、あるいは逆に並列するのがおこがましいほどちがうことなのかもしれない)。個々の作品で何をしたいのかということがものすごくよく分かるあたりが、現代美術のウェルメイドであるということなのかもしれないと思った。そしてそれがcontemporainということなのだろう。そうか。現代美術はmodern artかと思っていたが、カルティエはl'art contemporainなんだな。コンテンポラリーダンスが「現代舞踊」ではないのと同じように、現代美術なんて言葉はやめにしてコンテンポラリーアートとか言えばいいのに。同時代よ!僕が時代を共有する君たちよ!って感じで。全体を貫く統一的なテーマみたいなのが読みとれないのは、まぁ美術が専門ではないしよしとしよう。そういえば小学生が集団で観に来ていて、ミュエクの「イン・ベッド」をみて「本物みたい」とつぶやいていたのは、本当に本当に、なんだ、うん。ありがとう小学生。