2006-10-01から1ヶ月間の記事一覧

『生誕100年記念ダリ回顧展』(上野の森美術館)

に行った。「私はダリでしょう?」というコピーが本当に素晴らしい。AERAのようだ。そう、ダリはきっとこういうセンスを喜ぶ、ふざけたやつだったと思うのだ。そしてこのコピーが展覧会全体のとてもいい空気を規定しているように思われた。展覧会冒頭、最初…

Nano-Vodka

『ダンスセレクション2006』(シアタートラム)

に行った。田中さん、週末ダンスって感じだな。実は吾妻橋が少なくない数のブログで評判が悪く、「評価」ということについていまさらながら遅まきながら考えてしまったりした。好き嫌いというかまぁタームで言えば趣味の問題にぎりぎりまで還元しない態度と…

青い背広で

『吾妻橋ダンスクロッシング』(アサヒアートスクエア)

に行った。大変素晴らしいイベントだった!初めて観た岩渕貞太「mint(+)」は、まずヴォキャブラリーが新鮮で、展開の仕方もびっくり。ピナ・バウシュをかなりのレベルまで咀嚼できていると感じた。やはり初めての鉄割アルバトロスケット「ハエハエカカカカざ…

アニュス・デイ

桐野夏生,2004,『柔らかな頬 上』文春文庫

読了。父に借りる大衆小説シリーズ第4弾(そろそろナンバリングがあやうい)は桐野夏生。直木賞受賞作である(直木賞といえば、朝の連続テレビ小説で筒井康隆が「並木賞作家」役で出演していて笑った。筒井康隆自身は直木賞に三度ノミネートされて、受賞して…

Forever - One Reporter’s Opinion

『潜水フェティシズムvol.6』(下北沢SHLETER)

に行った。一つ目のNEWLOWが終わるくらい。すぐにあらかじめ決められた恋人たちへ。うーん。思うところは実はいろいろある。そしてMELT-BANANA。うおー。最後は我らがworst taste。誰だ我らって。やはり思い返してみて印象深かったのはMELT-BANANAの時にいた…

Brown

『粟谷能の会』(国立能楽堂)

に行った。と、これを書いている10/12朝、アサヒドットコムで菊生先生の訃報に接する。もちろん直接の知人ではないし、あまつさえ舞台も一度も拝見していない。しかし、書きにくくなってしまったのである。とにかく、番組は、粟谷明生「江口」、野村萬「呼声…

中世アメリカの構造

乞局『廻罠』(作・演出:下西啓正、王子小劇場)

を観に行った。この劇団の前回公演を、知人が二人も褒めていたので。うむ。面白かった。しかしこれを「悪意」として観るのは、多少表面的に過ぎるように思われた。前回公演のことは知らないけど。もちろん舞台上の会話は(会話劇である、というのは重要なの…

Sophisticated Lady

新国立劇場バレエ団『ライモンダ』(作曲:アレクサンドル・グラズノフ、振付:マリウス・プティパ、改訂振付・演出:牧阿佐美、管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団、出演:スヴェトラーナ・ザハロワ/ダニラ・コルスンツェフ/森田健太郎ほか、新国立劇場オペラ劇場)

を観に行った。最高!演奏面では木管のピッチが悪かったりしたのだが、それでも最高。こういうもののために舞台に行くのだ!と思わせてくれた。何と言ってもやはりザハロワである。あまりに素晴らしい。特に類稀なリズム感。踊りを踊る人たちに見られる独特…

ロックンロール・スーパーマン

呉茂一訳,1974,『縛られたプロメーテウス』岩波文庫

読了。鈴木忠志は能とギリシャ古典劇が類似していると考えているらしいのだが、確かにそうかも知れないと思った。それはもちろん地謡とコロスの形態的な類似ということもあるが、何よりもその語りのあり方が類似していると思った。まぁ訳者がそのように訳し…

Raspberry Beret

ナンシー関,1998,『何をいまさら』角川文庫

読了。感心しきりであるのはいつものことだとしても、「容姿の余力」概念には本当にうならされた。「容姿の余力」のない人間が無茶なことをすると(たとえばカメラの角度が悪いとか)すぐにぼろが出るぞという話である。それで本当に感服したのは、蛯原友里…

Shelter From The Storm

『アジアの女』(作・演出:長塚圭史、出演:岩松了/富田靖子/菅原永二/近藤芳正/峯村リエ、新国立劇場小劇場)

を観に行った。初長塚圭史。うーん。あまり面白くなかった。それは多分ストーリーがいけなかったからだと思うのだが、もしかすると自分はストーリーというものに対する理解が足りないのではないかという不安というか危惧というかを常々抱いているので、よく…

スクィブ・ケーキ

横山秀夫,2006,『第三の時効』集英社文庫

読了。面白かった。しかしなんだかざらざらするなぁ。いや、それほどでもないのだが。ん、それほどでもあるか。ざらざらした読後感。ザラザラテクスチャー。

VROOOM VROOOM

ボリショイ劇場バレエ団『ライモンダ』(作曲:グラズノフ、指揮:ユーリー・グリゴローヴィチ、演奏:ボリショイ劇場管弦楽団・合唱団、出演:リュドミラ・セメニャカ/イレク・ムハメドフ、収録:1985年ボリショイ劇場)

をVHSで観た。今週から新国立劇場で始まる同演目、ザハロワの日のチケットを予約したら楽しみになってしまって、予習。それにしても、我が家にあったVHSに記載されていた情報が不十分だったのでネットで調べてみたら、色々な人が同じこの録画についてレビュ…

Force Of Nature