桐野夏生,2004,『柔らかな頬 上』文春文庫

読了。父に借りる大衆小説シリーズ第4弾(そろそろナンバリングがあやうい)は桐野夏生直木賞受賞作である(直木賞といえば、朝の連続テレビ小説筒井康隆が「並木賞作家」役で出演していて笑った。筒井康隆自身は直木賞に三度ノミネートされて、受賞していない)。この本でもっとも感心したのは電話で別れ話をするくだりであった。うん。あんな感じだ。しかしリアリズム小説でもないものに対してこういう感心の仕方をするという態度には我ながら感心しない。