2006-09-01から1ヶ月間の記事一覧

夏目漱石,1975,『吾輩ハ猫デアル(下編)』ほるぷ

読了。やはり人間がたくさん出てくると楽しい。そして最後10ページくらいのまとめ方はずるい。ずるいながらも思わず感じ入ってしまった。当たり前と言えば至極当たり前の、大変正しいことが書いてあるだけ、だけということもないかもしれないが、いや、それ…

Wanna Be With You

『喜多流能楽 第4回條風会』(十四世喜多六平太記念能楽堂)

に行った。実はお能は初めてであった。最初の仕舞ふたつは友枝雄人『楊貴妃』と狩野了一『阿漕』、能一曲目は『三輪』(シテ金子敬一郎)、狂言は『萩大名』(シテ山本則重)、休憩あけの仕舞は塩津哲生『歌占』、二曲目の能は『船弁慶真之伝』(シテ内田成…

入水願い

夏目漱石,1975,『吾輩ハ猫デアル(中編)』ほるぷ

読了。上編に比べるとやや失速の感は否めないが、やはり面白い。猫の一人語りは、コミカルさの肝である大仰さがやや鼻につく。さまざまな友人が登場するくだりがもっとも面白いように思われる。それにしてもさまざまな場面の描写力、と、漱石に関して「何と…

Silver

喜劇映画研究会結成30周年記念イベント『銀幕ランドスケープ』(シネマアートン下北沢)

に行った。映画黎明期のサイレントにおおたか静流と鬼怒無月が即興(半即興?)で音をつけるというイベント。セットリストは以下の通り(HPより転載)。 ●「オープニング映像」(2006年 喜劇映画研究会コンピレーション版) ●「魔術師」(Le magician 1898年…

I’m Yours

夏目漱石,1975,『吾輩ハ猫デアル』ほるぷ

読了。論争系の本ばかり読んでいてなんだか言葉遣いが荒れてきているような自覚だか錯覚だかとにかくそんな感覚を覚えた(実際、自分が書く文章は読んだ文章に驚くほど似る。みんな似たようなことは思っているのだろうが。)ので、ずっと漱石を読みたいと思…

Only lonely

梶田征則監督 2003『ミラーを拭く男』(出演:緒形拳 / 栗原小巻 / 辺土名一茶 / 国仲涼子 / 津川雅彦 / 水野久美 / 岸部一徳 / 大滝秀治 / 長門裕之ほか、音楽:千住明、日本、カラー)

をHDレコーダーで観た(って言うのはなんだか妙だ)。居並ぶ人名のなかで監督だけはてなキーワードになっていないのが微妙なおかしみがあるが、まさにそんな感じの映画であった。サンダンス・NHK国際映像作家賞受賞作品らしいが、全然理由が分からん。「なん…

Dynamite Mambo

鮎川潤,2001,『少年犯罪〜ほんとうに多発化・凶悪化しているのか』平凡社

読了。少年犯罪を、「互いに働きかけあい、相互に行為しあうなかで作られるもの」として考察し、ステレオタイプな少年犯罪観に対するオルタナティブを・・・。ぎゃー。またか。またかってこともないかもしれないが、どうもこの界隈ではインタラクションお化…

星を見たかい?

『NHK交響楽団定期公演』(指揮:外山雄三、NHKホール)

に行った。Aプログラム。一曲目は尾高尚忠『交響曲第1番 作品35』(新発見の第2楽章も含めて演奏/第2楽章は世界初演)、ということで、いやな予感はしていたが、やはりいまいち。ドアタマの最強奏からしてNHKホールのだだっ広さが音を拡散させてしまってい…

Ego Tripping at the Gates of Hell

渋谷知美,2003,『日本の童貞』文藝春秋

読了。界隈では(しかもおそらく複数の)有名な御本である。突っ込みだしたらきりがない気もするが(そしてそれは新書に対する突っ込みではない気もするのだが)、しかし終わり近くで「本書の目的はオルタナティブの提示云々」と書いてあったところは、その…

Dryfish

『東京JAZZ 2006 Pre-Live Shibuya ver.O』(Shibuya O-EAST)

に行った。なんだか足を使う用事を済ませてから渋谷に向かったら、着いたのがちょうど六時でびっくりしたが本当は六時になんか着きたくなかったのだ。最初一時間はDJだと分かりきっていたからだけど、まぁたまには良いかと思って準備運動をして待つこと一時…

I CAN’T