ロン・ハワード監督 1988『ウィロー』(製作総指揮・原作:ジョージ・ルーカス、出演:ワーウィック・デイヴィス / ヴァル・キルマー / パトリシア・ヘイズほか、アメリカ、カラー)

をDVDで観た。何か楽しかった。お父さんが寝る前の子供たちに対して毎晩でたらめに考えるお話、というのはジョージ・ルーカスのおはこであろうが、とにかく話がずんずん先に進むようなぜんぜん進まないような、わけの分からないストーリーである。でも楽しいのは、キャラクター造形のうまさ、個々のイベントの正統派感、そしてアクションの面白さによるのだろう。馬車のチェイスシーンなどはなかなかどきどきである。それにしても最後のおばあちゃんバトルとか、トホホな感じというかトンデモな感じというか、よく分からない。とにかくよく分からない魅力を持っているが、そこまで魅力的でもないかもしれない、という、なんだ、不思議ちゃん映画。いや不思議ちゃんは違うかもしれないが。『スター・ウォーズ』か『インディ・ジョーンズ』が好きな人は(まぁその「好き」の種類にもよると思うが)きっと楽しめるのではないだろうか。1988年当時としては大変レベルの高い特撮は見ものである。あ、あとは『ハワード・ザ・ダック』が好きなひとも。「自信を持つことこそがマジックだ」みたいなメンタリティが基調にあるあたりは『スター・ウォーズ』とも通底する、この映画の大変感じのよい点である。