西村清和 1993『フィクションの美学』勁草書房

読了。なかなか興味深い。この本とはあまり関係ないが、キーワードは「物語」と、あれ、もうひとつ何か思索する上での重大キーワードを思いついたのだが、忘れた。帯には「悲劇、グロテスク、崇高、悔恨、はたまた殺し、極悪等を快とする我々の美的経験の奇妙な逆説」をときほぐす、と書いてある。まさにその通りの内容で、アプローチとしては分析哲学的である。我々がどのような「身分class」でフィクションと向き合っているのか、というのは実は大きな問題であって、それはフィクションに限らず舞台芸術や絵画彫刻などにまで敷衍される問題系である。まぁそれはともかくこの日は、