アジアリーグアイスホッケー『コクド vs ノルディックバイキングス』(サントリー東伏見アイスアリーナ)

をタダ券を貰って観に行った。電車を降りたときなどは結構僻地に来てしまった感じがしたのだが、しかし会場に一歩足を踏み入れると文字通り空気が違うのでそれだけでわくわく。会場で配っている座布団を借りて、選手が控えるコーナーのすぐ後ろに陣取る(座布団のほかに毛布も配っていた。あとで足が冷えたので借りなかったのを後悔。ちなみに選手が控えるコーナーのすぐ後ろは指定席だったらしいのだが、自由席券で坐ってしまった。お客さん少なかったしまぁいいだろう)。アイスホッケーを生で観戦するのは初めてでルールも全く分からなかったのだが同行者が詳しかったので教えてもらった。あんな狭いスペースでのゲームなのに、サッカーなみに点がなかなか入らない。スピード感はむしろバスケットボールに近い印象だが、何しろ氷の上を滑走しているので、独特の動きの美しさがあってはっとさせられる。まぁ実際は美しさが云々以前にパックの動きが早すぎてしばしば目で追えなくなってしまうほどなので、絶えず目をきょろきょろさせてあっけに取られながらパックの行方を注視しているしかなかったのだが。ちなみにチケットには「*会場内で練習または試合中、パックやその他の障害で負傷した場合、応急処置は致しますがその後の責任は負いません。ご注意ください。」(原文ママ)という恐ろしげなような楽しげなような注意書きがある。実際人死にが出たこともあるらしいとかいう話を聞くと、なかなかよそ見はできないという心持ちになる。選手たちはみなガタイがよさげな上にさらに強そうなプロテクターで身を鎧っているので、連中が渾身の力(試合中一度スティックが折れた)を込めてパック(調べたら硬化ゴム製であることが判明)を打ったのが飛んできたりしたら大変恐ろしい。パックが飛んでこなくても、競技の性質上身体接触がかなり多く、観ていて大変はらはらする。ダーティなプレイも多くなりがちで、試合中にどちらのチームからも退場者がいない時間というのはきわめて短かったのではないか(ちなみにアイスホッケーでは二分間の退場というような形でペナルティが課される)。第三セットでは案の定(本当に案の定という感じ、いつ起きてもおかしくなかったと思う)目と鼻の先で乱闘騒ぎになって、正直楽しかった。夏に野球を観に行ったときも思ったが、スポーツは楽しい。美しさもある。アイスホッケーはもっとメジャーになってもいいと思った(実際アメリカでは四大スポーツのひとつなんだそうな)。