を観に行った.セットとか,動きとか,なんだかヨーロピアンな感じがしたのは先入観によるものばかりではなかろうと思うが,その印象とは裏腹に(これは恐らく裏腹だ),やけに余白の多い作品だった.そしてその余白がなんだかすかっとした感じというか,暑い夏の日のファミレス(早朝だから空いている)という感じだ.特にせりふについては,前作『エンジョイ』で感じたようなセルフパロディ感は薄れ,そこにも余裕というか,遊びがあった.しかし,結局のところ,そうやって色々なものを抜きにかかったそのあとで,いったいどのような図柄が浮かび上がってくるのかはよく分からず,なんだか受けとめ損ねたのかそもそもそんなもの何もなかったのか,という感じだった.