松岡心平編,2000,『能って、何?』新書館

読了.やれすぐに同性愛だの近親相姦だの少年愛だのを読み込むのは下品きわまりないことであり,だいいち極めて失礼な話であって(何に対して失礼なのかは誤解しないで頂きたい所だが),オタク全開みたいな女の子たちならともかく,桐生操(という人がいたんですよ,というか流行ったはず)の『本当は恐いグリム童話』みたいな感じでかまされるとこれはもう弁解の余地なしという感じだ.育ちの悪さが知れる(言うまでもなく経済的な話ではない).ただ多少ためらいが生まれるのは古典について「近親相姦の問題系」などと言われるときであって,この場合はややひるまないでもない.しかし,ややひるむだけで,それでも,脱力しながら「はぁ?なに言ってんの?」と悪態をつきたくなる.