西村朗オーケストラ作品展『光と波動の交響宇宙』(指揮:飯森範親,演奏:NHK交響楽団,東京オペラシティコンサートホール)

に行った.この企画はオペラシティのホール(素晴らしいコンサートホール)でN響が千円で聴けてしまう(学生料金;一般は三千円),一年に一度の機会なので,みんな行くべきだと思う来年から.N響NHKホールとかばかでかい音響の悪いところでやったりとかして,サントリーでやるBプロはチケット取りにくいし,現代音楽にある程度親しみのある人は絶対行くべきだ.毎年オペラシティが主催している武満徹音楽賞という作曲の賞があって,それを選考する審査員が毎年変わる.今年は西村朗.で,その審査員の曲をN響が演奏しているのだが,来年は審査員がライヒなので,これはもうえらいことである.楽しみである(ちなみに一昨年はジョン・アダムズで,やはり大盛り上がりだったが,中止になって大盛り下がりだった).で,曲の善し悪しはともかく,良いホールで良いオケがわしゃわしゃ鳴っていると,それはまぁそれなりの曲であれば,だいたいオーケーというか,大変心地よいので,全然オーケーだ.というスタンスで聴くのは,クラシックにおける演奏者の地位を引き上げるためにも良いスタンスなのではないかと思っているが,このあたりのことを詳しく書くのは面倒だな.そういえば,音楽が好きな人は,他者を必要とせず,結構ひとりでも大丈夫,だって,空間性における限定の極めて薄い芸術でしょ,みたいな話を昔されたことを思い出すが,そうか?しかし,そうかも知れないし,全然そうではない.