More, Thomas, Utopia: 平間正穂訳『ユートピア』,1957,岩波文庫

読了。大体この手の本に書いてある内容はおおよそのところを知っているものだし、そのもろもろ文化史あるいは歴史上の含意というかまぁそんなことについてもおおむね知っているものだが、やはりその本そのものを読むと発見は多い。ディテイルだ。というようなことをいつも書いている気がするがまぁいいだろう。特にトマス・モア自身がユートピアについて留保をつけていることは注目に値する。そのことによってユートピア国についての記述がまったく違う意味を持ってくるからである。