Taylor, Charles, 1992, The Ethics of Authenticity, Cambridge, Mass.: Harvard University Press. 田中智彦訳『という倫理―近代とその不安―』, 2004, 産業図書

読了。倫理学、あるいは公共社会学、というかまぁ何というか。結局のところ「対話し続けること」に落ち着かせてしまっているが、これについては考えなければならないなという気がした。というのも、この着地点は即座に否定できるものではないし、かといってそこに落ち着いてしまっていいのかという気もする。コレ、という解答を出さずに、対話と問い返しの中に答えを探っていくという営みは何よりもアカデミズムに特有の在り方なので、逆にそれを一般社会(って何だというのは置いておくにしても)にまで敷衍するのは、それは考えないといけないという気がする。という意味ではやはり倫理学の本なのか。うーむ。