大駱駝艦『娑婆〜sha-baah』(振鋳:今井敦子、吉祥寺壺中天)

を観に行った。面白かった。これはもしかしたら大駱駝艦の強みなのかもしれないが、「つかみ」が凄くうまい。今回もオープニングにはかなりうならされた。そして音楽の使い方が大変上手。加えて仕掛け(舞台奥中央に戸板みたいなものがあって前後にスライドする)が面白い。その戸板を使って人間のからだが伸びたり縮んだりするようにみせる(要するに人を二人使うわけだが)ということを大真面目にやっていて、しかもそれが頗る面白い!ただし身体性がそこまで面白くはなかった。まぁそうは言っても身体そのものに対する本当に根源的な問い返し、という意味では舞踏はコンテンポラリーダンスの枠には収まりきらないポテンシャルを持っていると思った。