ラ・ラ・ラ・ヒューマン・ステップス『アムジャッド』(芸術監督・振付家:エドゥアール・ロック,さいたま芸術劇場大ホール)

に行った.強度だけで出来ている作品だった.強度は,それだけでは快楽に結びつかず,特に観て感動するというような作品ではなかった.ように思う.例えば強度がグルーヴになれば,それはまた快楽にもなるだろうが,グルーヴもしない,ミニマルな作品であったから,もしかしたら快楽それ自体が拒絶されていたのかも知れない.とにかく,完成度とかそういう意味ではもうこれ以上ないというくらいのダンス作品であって,変に快楽を追求しない辺りも,その無機質さを上品と捉えて好ましく思うことも出来るかも知れない.とにかく,観ておくべき作品であったことは確かであった.