パラドックス定数『HIDE AND SEEK』(作・演出:野木萌葱,ザムザ阿佐谷)

に行った.いつものパラドックス定数と違い,しかし,「それはそれで面白い」という状態ではなく,あまり面白くなかった.とはいえパラドックス定数の基本ポイント(にして最大のポイントと思うが)であるところの,セリフ劇のなかでセリフ主導で身体(というか役者)が発熱する,その一端は随所にあらわれていたし,あとは今回の作風は劇団の方向転換ではなくてむしろ箸休めのようなものだろうから,特に心配はなく,次が楽しみである.中途半端ではなく,大いに箸を休めたあとは,『三億円事件』と『怪人21面相』で,これは面白くないわけがない.必見だ.