『六本木クロッシング2007:未來への脈動』展(森美術館)

に行った.楽しかった!何と言っても今回は小林耕平という人を発見したのが大きい.素晴らしかった!映像には,まだこんなにもマチエールが取り残されていたのである.ものの運動や重みを動画として,その質感が観る者に伝わるように作品化する,という意味では田中功起に似てもいるのだが,「マイクロポップ」の「マイクロ」性は小林耕平にはない.むしろ小林耕平の作品では,そのものの運動を介して,運動していない地面や空などの背景がふっと主題化される美しい瞬間があり,そこには極めて広々とした感覚をおぼえる.端的に言って図と地の反転であり,また,近年の中平卓馬の作品が持つ素晴らしい間の抜け具合を連想させる事柄でもある.さて,それ以外にも,中西信洋は極めてクレバーで素晴らしい.がんがんやって欲しい.田中偉一郎は,確かに面白いんだけれど,面白いだけ,とも思う.内山英明の写真は,スペクタクルで,好き.そして,なにはなくとも横山裕一の生原画は凄かった!原画は凄いという話はジョジョなどでも出てくるけれども,確かに,凄かった.何なんだろうな,あれは.