『栗田美術館常設展』

を観に行ってきた.栃木県は足利にある伊万里と鍋島の美術館.なんだか凄まじかったぞ.これに先立って箱根美術館でも陶磁器を観てきたのだが,陶磁器は,凄い.主として造形と色彩の世界であり,そしてその色彩というのが,全くもって精妙緻密な世界で,その表現力の大きさには驚嘆させられる.派手で華やかなオーケストラではなくとも,音色によって微妙な色彩感の違いを出したり,ピアニッシモからフォルティッシモまでの自在な音量変化によって非常に細やかなニュアンスの違いを作れるオーケストラこそが素晴らしいと思うが,そんな感じ.ただし,それがモノの世界なので,なんだかマニアックな領域に突入してしまっていて,文字通り,きちがいじみてすらいる感じで,でもそこにはちゃんと伸びやかさも織り込まれていて,まったくスペイシーだ.