日仏合同公演『別れの唄』(作:平田オリザ,演出:ロラン・グッドマン,三軒茶屋シアタートラム)

を観に行った.よかったんだけど,それでいいのか,という気もする.ウェルメイドに「いい話」に仕上がっていて,しかし,ただそれだけ.まぁ,それだけ,と言うからには,それ以上,の何かを想定しているはずなのだが,いったい自分がどのような「それ以上」を想定しているのかはよく分からない.おそらく圧倒的多数の観客はこの単なるいい話によって充足するはずだし,それによって多少新鮮になった日常をまたしたたかに生きて行くであろうことなどを考えると,自分が何をけちをつけているのか分からなくなってくるのは,まぁいつものことではあるのだが,それにしても,それにしても.