Schutz, A., 1973, Collected Papers I: The Problem of Social Reality, Hague: Martinus Nijhoff. (=1983,渡部光・那須壽・西原和久訳『アルフレッド・シュッツ著作集 第1巻〜社会的現実の問題[I]』マルジュ社.)

読了。こういうものを物好きにも読んでしまったりするのは本当に物好きであるなぁ。「主観」ということばがあって、このことばとどうディールするかというのは結構な問題である。まぁ現実にはこのことばをよく知っているし使いこなしてさえいる人でも、そこまで問題に感じることはほとんどないのだろうが、考え始めると大変だ。その「主観」ということばに「相互」なんて接頭辞をつけて「相互主観」とか言い始めると、そこにはそこはかとない希望と、あと実はほの暗い絶望が見えてくるのである。