田中豊治,1986,『ヴェーバー都市論の射程』岩波書店

読了。読み慣れない種類のものだったので多少戸惑った。それにしても都市ゲマインデをはじめとしてゲマインデという言葉がページいっぱい出てくる。まったく馬鹿の一つ覚えみてぇにゲマインデゲマインデ言いやがって、お前ら全員ゲマインデ村の住人か、って感じであった。いやしかしゲマインデという視座は重要なのかもと思わされた。ちなみにはてなキーワードゲマインデをいま見てみたら社会学事典の記述とはずいぶん違っていてびっくりする。違うというか齟齬を来たしている気もするが、ヴェーバーにおけるゲマインデの用法について、とか別にそんなことは何も知らないので、ほうっておく。ヴェーバーのものは比較都市史である。社会学は実験できない(基本的に)ので、比較というツールを駆使するしかないわけだ。では比較はいかにして可能か。