Whyte, W.F., 1993, Street Corner Society: The Social Structure of An Italian Slum, 4th ed., Chicago: The University of Chicago Press.(=2000,奥田道大・有里典三訳『ストリート・コーナー・ソサエティ』有斐閣.)

読了。何度も改版されていて、そのたびに何かしら付け加わっている、古典。初版からあった部分よりもその付け加わった部分の方が大事とか言われていたりもする。とにかく読んで面白いのがいい。ただ、それでいいのか。と、ちょっと考えてみたりもする。ちなみに凄く面白かったのが「ボウリングの社会学」の部分で、いわく、ボウリングのスコアは一緒にプレイする仲間集団(ピア・グループ)の中での威信に対応する。対応する、というか、対応させる、という仕組みがあって、野次を飛ばしたりとか逆に励ましたりとかする、そのことによってスコアが適切な順位に納まるという仕組みだ。この「ボウリングの社会学」は、ホントかよ、と思う反面、今度ボウリングをするときは自分たちだけではなく隣のレーンも気にしよう、とも思わせてくれる、なんだかいかにも社会学らしいいやらしい理論だ。