水島努監督 2004『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ!夕陽のカスカベボーイズ』(原作:臼井儀人、日本、カラー)

をDVDで観た。大変大変素晴らしかった!監督は『ヤキニクロード』と同じ人だが、断然こちらの方が素晴らしかった。特に最初に時間が動き出すところなんかはものすごく感動的だし(いやまさに感動的って言葉が持つアイロニーまで含めてポジティブに表象している)、そこから先はノンストップで素晴らしい。アクションシーンなんかがテレビゲーム的な感覚に溢れていたのは多少気になったものの個人的にはより高得点をあげたいくらいだし(特にネネちゃんのパンチはしびれた)、湯浅政明のアニメーションセンスが既に過去の輝かしい記憶となっているのはクレヨンしんちゃんシリーズにとって大きな痛手とは言え、もはやそれでも十分に勝負できている。ラストでしんちゃんが失恋したりして泣ける。しかし子供向け映画なのにずいぶん暴力シーンが多いのが気になるな、という風なことをごくごく自然に思ってしまった自分はいかがなものかと思う。昔はこんなこと思わなかった、ということに気付けただけでもよかった。