をVHSで観た。民放で夜中に放映されたものらしく、池辺晋一郎の解説が付いていて、懐かしいCM盛りだくさんだった。とにかく役者のアンサンブルがすごい。絵の美しさみたいなところでは強度に欠けるが、監督としての黒澤明には恐れ入る。いなくなってしまったのとは別の猫が庭にやってきて、その猫に魚をあげるところは非常に胸にきた。「リビドーの固着!」という感じで。しかし「センチメンタルだとか大げさだとか分かっているんだけど」と言いながら泣きくれてしまう先生を、「感受性も想像力も俺たちとは違うんだよ」と言って肯定する教え子には、何だか救われる気がする。それでもどこかで違和感がある映画であることは間違いなく、それは上の世代に何と言われようと強く主張しなければならないことである気もする。いかにも正しそうなことを言っている老人が偽善者としか思えないことや、そういう世代間のconflictについては今ひとつコミットできない感じがするが、全くコミットしないで敬老ばかりしているのもいかがなものかという気もする。どうでもいいがこの映画の所ジョージは少し菊地成孔に似ている。さらにどうでもいいが寺尾聰は最近の方がよほど男前だ。その後、