西田幾多郎 1950『善の研究』岩波文庫

読了。純粋経験とか絶対無とか、回避しようとしているもの自体はものすごくセンスがいいと思うが、実際には回避できていないので何ともはや。俗な言い方をすれば「言ってることは分からんでもないが、そりゃないだろ」という感じ。まぁでも回避しようとしているものを鑑みるにつけ、様々なアポリアについては自覚的であったのだろうなという気はする。そこでなぜ自分の哲学の欠陥に気付かなかったのかはよく分からない。やはり、自分の事ほど分からないことはない、のだろうか。