2008-09-01から1ヶ月間の記事一覧

阪本順治監督,2008,『闇の子供たち』(原作:梁石日,出演:江口洋介・宮崎あおい・妻夫木聡・佐藤浩市ほか,日本,カラー)

を観に行った.新宿ミラノ3.インターネットで検索してみると,この映画については何だかちょっと議論みがいなことがあったようだが,まぁ,よくない映画だった.深刻な話というのは難しい.個人的に深刻な話を誰かに打ちあける場合でも,下手をすればそれは…

Des Tigres Et Des Minets

太宰治,1967,『走れメロス』新潮社.

読了.面白かった!太宰は,読んでも結局そんなにつらい気持ちになったりしない所がありがたい.文庫本なので,解説などがついていて,潜在的二人称のこととか,かつて心中未遂で相手だけ死なせた話などが書いてあるが,しかしこれはどういうことだろうか.…

都会のメロディー

『赤坂アートフラワー08』

に行った.たぶん全部の作品を見たが,散歩として楽しんだ以外は特に楽しくなかった.たぶん自分は久しぶりに草間彌生と小沢剛(いつもつよしかたけしか迷うので書いておくが,つよしだ)を見たかったのだと思う.時間のある人は,島崎(元料亭)と,その向…

裸のランチ

『Here to Here』(振付・美術・照明・衣裳:勅使川原三郎,出演:勅使川原三郎・宮田佳・佐東利穂子,彩の国さいたま芸術劇場大ホール)

に行った.なかなかよかった!今回も勅使川原がほとんどソロで踊り,それがすごくやはりよい.ともすれば,自ら手がけた照明と美術の「キレイ」な感じに淫して,踊りが埋没してしまうのではないか,と要らぬ心配を抱きそうにもなるが,杞憂であった.勅使川…

ちょっと長い関係のブルース〜今夜はもうおしまい

松尾スズキ,2001,『マシーン日記 悪霊』白水社.

読了.『マシーン日記』と『悪霊』のふたつの戯曲が入っている.『悪霊』は一読してなかなかよく出来てるし,効果としても面白いなあと感じたのだが,『マシーン日記』はよく分からなかった.トラウマ話は苦手だ.何だその安直な動機付けは!と思ってしまう…

透明少女

『9月文楽公演』(国立劇場小劇場)

を観に行った.「近頃河原の達引」「五世豊松清十郎襲名披露口上」「本朝廿四孝」の第一部.「近頃河原の達引」は作品としての結構が本当に素晴らしく,何とも言い様のない理想的な作品である.義太夫,三味線,人形遣いの布陣もいずれも豪華で,これ以上は…

ギルガメッシュ

Johann Wolfgang von Goethe, 1833, Faust.(=相良守峯訳,1958,『ファウスト 第一部』岩波書店.)

読了.第一部最後の場面,マルガレーテの狂乱は本当に本当に胸を打つ.何を書いて何を書かないかということについて,取捨選択の仕方がものすごい.いつの間にか物狂いの態になっていることの効果は大きい.ちなみにマルガレーテをグレートヒェンとも呼ぶ,…

SUPER YOUNG

Raz, Jacob, ANTHROPOLGY OF YAKUZA.(=高井宏子,1996,『ヤクザの文化人類学』岩波書店.)

読了.原著書誌情報分からず.しかし,なかなか良い本だったと思う.そうか,こういう方法もあるのだなと思った.

Continental Drift

デイブ・フィローニ監督,2008,『スター・ウォーズ/クローン・ウォーズ』(製作総指揮・原案:ジョージ・ルーカス,アメリカ,カラー)

を観に行った.渋谷TOEI.これは,何というか,何とも言いようがない.とにかく,よほどのファンでない限り,見なくていいと思う.そしてよほどのファンは,見ると失恋気分を味わうかも知れないので注意が必要だ.むしろ鑑賞の直後などは完全に別物と思う気…

Airplane

『9月文楽公演』(国立劇場小劇場)

に行った.第2部,『奥州安達原』.親子の話が重なるため,母と一緒に観てちょっと照れくさかったが,とはいえ安達ヶ原の鬼女と(実は)その娘である恋絹の話はそんなことを言っている場合でもない.それ自体が一大スペクタクルとなる場面転換の直後に皆で…

It’s A New Day

『基の会』(国立劇場大劇場)

に行った.花柳基先生による「金谷丹前」,弧の会「風林火山」ときて,最後は「黒塚」.基先生をたっぷりと拝見できてもう大変によかった.ダンスや舞踊というのは,何かかっこいい動きをすぱっと決めたり,いい感じのからだと動きの調和みたいな者を楽しん…

Gloria’s Step