2006-04-01から1ヶ月間の記事一覧

『発狂天国 vol.28』(東高円寺U.F.O.CLUB)

に行った。最初はあぶらだこの長谷川裕倫と内田静男のユニット長谷川静男。ノイズというかアンビエントというか。最後のセットは重低音で床が揺れて地震みたいになって(鳴って)なかなかよかったが、それ以外はあまり。ONJOの凄さを再確認。二つ目はMUDDY W…

I WANT YOU(She’s So Heavy)

大堀 壽夫,2002,『認知言語学』,東京大学出版会

を読了。もともとは社会学的会話分析の手法が胡散臭いと思って読み始めたのだが、途中から「認知」と名のつくものの胡散臭さの方が百倍鼻につくということに気付いたので、まぁそれはそれでよかった。認知言語学はいまだ体系化が十分に達成されているとも言…

小津安二郎監督 1949『晩春』(出演:笠智衆 / 原節子ほか、日本、モノクロ)

をベータで観た。カット割りなんかについては非常に感心。「間」のある長回しはなかなか心地よかった。あとは何を誉めたらいいのかよく分からないが、泣ける映画であった。その後、

うたかたの唄

Camus, Albert, 1942, L'ÉTRANGER, Paris: Editions Gallimard. 窪田啓作訳『異邦人』, 1954, 新潮文庫

読了。二年前から原書は持っていたが、今回やっと日本語訳を手に入れて読んだ。なかなかしっくりきた。まぁ極めてありきたりな感想なのだが、「全然不条理じゃないじゃん」と思ってしまった。ムルソーの心理が間接的に垣間見える描写はなかなか胸を打つもの…

La Structure L’extraction Du D’une Boutelille De Champagne

ヤン・シュヴァンクマイエル監督 1988『アリス』(原作:ルイス・キャロル、出演:クリスティーナ・コホトバ、チェコスロバキア、カラー)

をDVDで観た。なかなか面白かった。しかしああいった類のシュールレアルな感じというのは、88年時点でどうなのだろうか。あまり自信を持っては言えないが、既にかなり古びたものであったのではないか。シュヴァンクマイエルの作品はこれしか観ていないが、ど…

I Ain’t Gonna Stand For It

フランシス・フォード・コッポラ監督 1984『コットンクラブ』(出演:リチャード・ギア / ダイアン・レイン / グレゴリー・ハインズ / ロネット・マッキー / ニコラス・ケイジほか、アメリカ、カラー)

をDVDで観た。タップのシーンはまぁ単純に素晴らしかったけれども、何でカットしちゃうんだろうという感じだし、全体的にそこまでよい映画とも思えなかった。デューク・エリントンは最高。写真は高田馬場にあるコットンクラブというお店。

楠公

二期会『皇帝ティトの慈悲』(作曲:モーツァルト、演出:ペーター・コンヴィチュニー、共同制作:ハンブルク州立歌劇場、新国立劇場オペラ劇場)

を観に行った。大変不愉快だった!演出も美術も衣裳も演技もみるべきところがなかった。しかも観客には大いに受け入れられていたので、もう何がなんだかよくわからん。公演そのもののクオリティとしてどこがどう評価すべき点なのか、喝采を送った人に聞いて…

出発の時間

水島努監督 2004『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ!夕陽のカスカベボーイズ』(原作:臼井儀人、日本、カラー)

をDVDで観た。大変大変素晴らしかった!監督は『ヤキニクロード』と同じ人だが、断然こちらの方が素晴らしかった。特に最初に時間が動き出すところなんかはものすごく感動的だし(いやまさに感動的って言葉が持つアイロニーまで含めてポジティブに表象してい…

Majestic

宮部 みゆき, 2006,『模倣犯(五)』, 新潮文庫

読了。長かった。そしていやな感じだった。大衆文学はほとんど読んだことがないので何とも言えないが、まぁもう少し読んでみようという気分にはなった。何でも沢山読まないといけないということは分かっている。分かっているのです。語り口がやや稚拙と思わ…

Changes

ジュゼッペ・トルナトーレ監督脚本 1988『ニュー・シネマ・パラダイス』(音楽:エンニオ・モリコーネ、出演:フィリップ・ノワレ / ジャック・ペラン / アニェーゼ・ナーノ / サルバトーレ・カシオほか、フランス/イタリア、カラー)

をDVDで観た。三時間ノーカット版。トトの子ども時代は大変素晴らしかったのだが、青年になってからはどうも微妙な感じで(役者によるところが大きい気はする。あ、でもエレナはすこぶる魅力的であった)、埠頭でのエレナとの再会に至ってはおいおいおいとい…

Sick Cycle Carousel

Goffman, Erving, 1963, STIGMA : Notes on the Management of Spoiled Identity, Prentice-Hall, Inc. 石黒毅訳『スティグマの社会学―烙印を押されたアイデンティティ』, 2003, せりか書房

読了。ゴッフマンは一年以上前に『出会い』を読んで以来なかなか面白いと思っていたが、今回読み終わった主著とも言われる本はまた大変面白かった。インタラクションとしてのスティグマを巡る微細な分析。時間の経過にしたがってスティグマとしての性質を弱…

愛されてばかりいると

三谷幸喜監督脚本 2001『みんなのいえ』(音楽:服部隆之、出演:唐沢寿明/田中邦衛/田中直樹/八木亜希子ほか、日本、カラー)

をDVDで観た。ドラマだった。コメディタッチのドラマであって、コメディではなかった。古畑にしろ何にしろ三谷幸喜はコメディを書かせるとなんとも上手だと思うので、そしてドラマはなんだかいまひとつな感じがするので、まぁいまひとつの映画であった。なか…

とりこし苦労

渡辺信一郎監督 2001『COWBOY BEBOP 天国の扉』(音楽:菅野よう子、出演:山寺宏一/林原めぐみ/石橋蓮司/ミッキー・カーチス他、日本、カラー)

をDVDで観た。カウボーイ・ビバップはサントラだけはほぼ全て持っている、というのも音楽が最高に素晴らしいからなのだが、実はアニメを観るのはこれが初めて(一応これはアニメシリーズの劇場版という位置づけか)。面白かった!アニメーションのクオリティ…

柔らかい月

Taylor, Charles, 1992, The Ethics of Authenticity, Cambridge, Mass.: Harvard University Press. 田中智彦訳『という倫理―近代とその不安―』, 2004, 産業図書

読了。倫理学、あるいは公共社会学、というかまぁ何というか。結局のところ「対話し続けること」に落ち着かせてしまっているが、これについては考えなければならないなという気がした。というのも、この着地点は即座に否定できるものではないし、かといって…

パチンコ(カラオケ)

ピナ・バウシュ ヴッパタール舞踊団『「カフェ・ミュラー」「春の祭典」』(国立劇場大劇場)

を観に行った。同行者と待ち合わせる約束をしていた会場前に到着すると、彼女は誰かと話していて、まぁこの誰かというのが実は山本耀司さんだったのだが、とにかくこちらはヨウジさんの顔を知らなかったのであとで聞くまで分からなくて全く自分の不明を恥じ…

All Apologies

Becker, Howard S., 1963, Outsiders: Studies in the Sociology of Deviance, New York: Free Press. 村上直之訳『アウトサイダーズ』, 1978, 新泉社

読了(いよいよ卒論を書く年になったので、日本社会学会の文献挙示方法を実行してみる)。ラベリング理論に関する、というか社会学の古典。古典なので、内容を要約すると色々と問題含みであるその問題の部分が捨象されてしまうので、まぁ要約はよそう。逸脱…