2006-02-01から1ヶ月間の記事一覧

ソポクレス 1967『オイディプス王』(藤沢令夫訳)岩波文庫

読了。あまり多言を弄すまい。

Homesick

フランソワ・オゾン監督 2002『8人の女たち』(主演:カトリーヌ・ドヌーヴ/エマニュエル・ベアール/イザベル・ユペール/ファニー・アルダン/ヴィルジニー・ルドワイヤン、美術:アルノー・ド・モレロン、衣裳:パスカリーヌ・シャヴァンヌ、フランス、カラー)

をDVDで観た。まず衣裳とセットの色使いに驚く。オペラ演出的な色使いの対比、要するにユニクロのCM的であった。こういう色使いは好き。そしてすぐに一曲目を歌い始めるのだが、ミュージカル仕立てになっているとはとんと知らなかったので再び驚く。しかもこ…

宗教

『早坂紗知Birthday Concert』(江古田Buddy)

に行った。観客の年齢層が異様に高く、三十年前の団塊ジャズファンがすっかり俗物に成り果てた姿がごろごろしている、といういかにもしわくちゃで脂ぎった感じであった。しかしそれだけに曲が始まるとノリ方もまた古臭く、非常に好感が持てる。あんな素直な…

西村清和 1993『フィクションの美学』勁草書房

読了。なかなか興味深い。この本とはあまり関係ないが、キーワードは「物語」と、あれ、もうひとつ何か思索する上での重大キーワードを思いついたのだが、忘れた。帯には「悲劇、グロテスク、崇高、悔恨、はたまた殺し、極悪等を快とする我々の美的経験の奇…

My Favorite Things

『MOSTNOTORIOUS Vol.22』(featuring:半野田拓/あふりらんぽ/DEERHOOF/MOST、新宿LOFT)

に行った。最初は半野田拓。インプロで叩いたりギター弾いたり。いまひとつポピュラリティのない音楽であった。二つ目はあふりらんぽ。色々なところで名前だけはよく見かけていたグループだが、納得。Kiiiiiiiiがもう少しロックしている感じ。というとあまり…

Dog Race

北久保弘之監督 1991『老人Z』(原作/脚本/メカニックデザイン/題字:大友克洋、音楽:板倉文/小川美潮、出演:横山智佐ほか、日本、カラー)

をDVDで観た。ポジティブな大友克洋だった。クオリティの高いアニメーションと緊迫感のあるチェイスシーンとそれなりの社会派的筋立ての全てがコミカルなタッチに包まれていてよい。色々な部分が90年前後という感じだったが、わけても音楽はその感が強く、何…

Jon Lord (Live Dub)

新国立劇場『ガラスの動物園』(作:テネシー・ウィリアムズ、翻訳:小田島雄志、演出:イリーナ・ブルック、美術:ノエル・ジネフリ、音楽:フランク・フレンジー、振付:田井中智子、出演:木内みどり/中嶋朋子/木場勝己/石母田史朗、新国立劇場小劇場)

を観に行った。まず美術がなかなかよろしい。隙がない。そして開演からしてすでに劇構造を揺さぶる仕掛けになっていて、うーむ。大変面白かったのだが、どこから何を語ればいいのかよく分からない。時折はさまる音楽が、ともすればくどくうるさくなってしま…

The Smudge

高坂希太郎監督 2003『茄子アンダルシアの夏』(原作:黒田硫黄、音楽:本多俊之、出演:小池栄子/筧利夫ほか、日本、カラー)

をDVDで観た。面白い!50分弱(多分)の作品だったが、素晴らしく面白い。いきなり解説の人がいい味を出していてびっくりするが、アニメーションのクオリティも高く、音楽もよいし(歌も何だか変だけどいい)、何より素晴らしいのがカメラワーク。アニメーシ…

新曲浦島

キャロル・リード監督 1949『第三の男』(原作・脚本:グレアム・グリーン、音楽:アントン・カラス、主演:ジョセフ・コットン/オーソン・ウェルズ、イギリス、モノクロ)

をベータで観た。昔一度観たはずだが、筋とかよく思い出せなかったのでもう一度観た。いやー、面白い。伏線の張り方もかなり古典的な感じがするもののちゃんとしてるし、ストーリーテリングのメディアとしての映画、であった。もちろん印象的なカットも多く…

Port to Port

佐藤郁哉 1999『現代演劇のフィールドワーク―芸術生産の文化社会学―』東京大学出版会

を読了。なかなか勉強になったが、なんたら図式とかを多用する点や、わりとイデオロギー臭の強い文体がどうしても好きになれなかった。まぁしかし本当に勉強になった。がんばろう、公共劇場。

黒澤明監督 1993『まあだだよ』(原作:内田百輭、脚本:黒澤明、音楽:池辺晋一郎、主演:松村達雄/香川京子/井川比佐志/所ジョージ/油井昌由樹/寺尾聰、日本、カラー)

をVHSで観た。民放で夜中に放映されたものらしく、池辺晋一郎の解説が付いていて、懐かしいCM盛りだくさんだった。とにかく役者のアンサンブルがすごい。絵の美しさみたいなところでは強度に欠けるが、監督としての黒澤明には恐れ入る。いなくなってしまった…

ゆくりなく

エリア・カザン監督 1952『欲望という名の電車』(主演:ビビアン・リー/マーロン・ブランド、音楽:アレックス・ノース、アメリカ、モノクロ)

をベータで観た。むぅ。という感じでうならされる。主演の二人が凄い。スタニスラフスキー。かどうかはおくとしても、うーむ。音楽もなかなかよろしかった。しかし原作戯曲から同性愛の主題をすっかり抜き去っているのはどうなんだ。しかしまぁ何というか。…

The Look of Love

ゴールズワージー 1956『林檎の木』(三浦新市訳)角川文庫

読了。あらすじを解説から抜粋。 昼はかっこうが呼び招き、夜はふくろうが鳴くというデヴォンの荒野にくりひろげられる青春の恋物語――月のこうこうと冴え渡る夜、花咲き匂う林檎の木蔭に抱き合って、口づけした青年アシャーストと清純可憐な田舎娘メガン。彼…

人形の家

大友克洋監督 1988『AKIRA』(音楽:山城祥二、日本、カラー)

をDVDで観た。面白い!何だこりゃ。音楽とか群集とかまぁ暴走とか、時代を感じさせる要素は随所に見られるものの、それでも古びてはいない。二時間があっという間であった。漫画は小学生・中学生のころにずいぶん読んだが、映画は初めて観た。漫画と違うスト…

Polyhedron

BATIK×DANCE NORTH/SPLINTER GROUP『Underneath』(横浜赤レンガ倉庫1号館3Fホール)

を観に行った。客入れの仕方がちらしに書いてあったのと全く違って多少問題があると思わないでもなかったがまぁそれは置いておいて会場に入ってみると、無数のカッターシャツが床の上数十センチの高さに天井から吊り下げられていて、何だか面白そう。しかし…

Je te veux

荒牧伸志監督 2004『アップルシード』(原作:士郎正宗、音楽:Boom Boom Satellites、日本、カラー)

をDVDで観た。2004年の作品にしてはいやに古めかしい印象を受けたが、去年一年でそんなに技術が進歩したのだろうか。原作は一巻だけ読んで、社会工学的な視点とかが結構面白かったのだが、こちらの映画の方は何だかなよなよしていてちょっとどうかと思った。…

陽ざしの中で